2014年2月24日
2014年2月22日
「俳句界」座談会
市ヶ谷のホテルへ「俳句界」の座談会に行ってきました。
雪予報が出ていたのでまた大雪が降ったらどうしよう。。と思って心配していたのですが
予報が外れて一安心でした。
集まったのは「古志」主宰の大谷弘至さん、「鷹」編集長の高柳克弘さん、
「河」副主宰の鎌田俊さん、そして「海」編集長のわたくし。
全員が三十代。若くして結社の重要なポストに就いていているという立場から、
結社と俳句の今と未来について語るという大きなテーマのもと、普段はなかなか
話すことのない内容で、それぞれの思いを聞くことができました。
十代や二十代から互いに知り合いであったり、ともに句座を囲んで来ている句友なので、
その頃を振り返ると、何とも感慨深い思いがありました。個々に俳句に向きあう揺るぎない
信念があって、彼らがまぎれもなくこれからの俳壇を引っ張っていくんだなあという
思いを強くしました。どんな立場、状況になっても、初心を失わず、純粋に俳句を愛して
いけることが出来たら、と私も思います。元来スロースターターな私ですが、彼らに遅れず
自分の道を進んで行こう、と心に誓いました。
あっという間の時間でしたので、話し足りないこともあって内容が心配でしたが、
林編集長や副編の松本さんいわく、とても良かったそうです。
記事は4月号かな。また詳細わかりましたら、告知しますね。
2014年2月14日
2014年2月 8日
春の雪
東京は春の大雪です。今日は全国的にも雪のようですね。
都心の大雪は13年ぶりとニュースから流れてきます。
これから夜にかけてさらに降り積るのでしょうか。
〈投げるでもなくて礫に春の雪〉と詠んだのが5年前。
翌年の春、この作品を含む30句「春の雪」で「俳句研究競作」の第一席を
いただきました。その時の選者が高野ムツオ先生。
受賞の連絡を受けた時は信じられない思いでいっぱいでしたし、何より、
高野先生に選んでいただいたということが嬉しかったのを思い出します。
その先生が昨年末に出された句集『萬の翅』で読売文学賞を受賞されました。
万の翅見えてくるなり虫の闇
詩の神を露一粒となって待つ
人呑みし泥の光や蘆の角
瓦礫みな人間のもの冬すみれ
句集が手元に届いたときに、心に留めている数々の句にあらためて出会い、
胸が熱くなりました。詩人の根底にある「もののいのち」に向きあう思いが鋭くも静かに
言葉という形をもって立ち現れています。
昨日、たまたま電話で版元の編集者の方とお話をして喜びを共有したのでしたが、
この句集の良さを「山が三つある」ことだと話されていました。
その三つの山とは、師との別れ、闘病、震災。一山越えてまた一山、というように
それらを乗り越えながら「今」と向き合い、詠むことによって「今」を確かめようとするところ
に私も魅かれています。「生きてある今、この瞬間を刻む渾身の496句」と帯に書かれて
いますが、「刻む」というところがまさしく「俳句」だな、と。この「刻む」力強さを私も先生の
俳句から学びたいと思います。
立春から新しい絵を飾りました。
北村範史さんの作品。紫のヒヤシンスです。
昨年の夏に買い求めた大好きな作品を、約半年待ってようやく飾ることが出来ました。
春はここに。今日は外出せずに、お部屋で春を楽しみたいと思います。