2013年7月19日
2013年7月 6日
7月15日に向けて
渾身のひと色残る海の虹 由季
梅雨最中の重たい風が吹いています。
梅雨明けのからっとした陽気が待ち遠しくもありつつ、
本格的な暑さの到来にはちょっと怯む思いです。
さて、7月15日は海の日で祝日。
そして「海」俳句会の三十周年記念祝賀会の日です。
ただいま、着々と祝賀会の準備に邁進中。
運営委員のみなさま、いろいろとご苦労様ですが、
あともう少し、頑張っていきましょう!
私は祝賀会の司会をつとめます。
華やかな会を楽しんでいただけるよう、頑張りますね。
三十周年記念号の評判、上々です。
私の至らなさで、ところどころやらかしておりますが、
全体としては良い出来になっているのではと思います。
特に主宰インタビュー記事は反応がとてもよく、あらためて、
この企画を立ててよかったなと思っています。
また、感想などありましたらお寄せください。
2013年7月 2日
みちのくの
海霧深し寄せて返らぬ波の音 由季
八戸の淋代海岸へ行ってきました。
みちのくの淋代の浜若布寄す 山口青邨
この句のイメージと「さびしろ」という音の響きが哀しくて、
ずっと行ってみたかった場所でした。
実際には若布が浜に寄せることはなく、この句は青邨が「若布」という
題で詠んだ句だそうです。
やませが吹いて、海岸には海霧(じり)がたちこめていました。
空と海の境目が海霧に紛れて、霧の中から波があらわれては
寄せてくる光景を、言葉もなくただ立ち尽くして見ていましたが、
この幻想的な海の景色はこれからもずっと、私の心の中に
静かに在りつづけそうです。
海岸へ向かう途中に、村上護先生の訃報を受けました。
先生とは二十代の終りの頃、岐阜の根尾谷の淡墨桜を見に行く旅を
ともにさせていただいたことがありました。
樹齢1500年の桜を見にいく旅でした。お酒がお好きで、夜桜を見ながら
美味しそうにお酒を飲まれていた先生の姿が目に浮かんできます。
少し前に横浜の祝賀会でお会いできたのが最期になってしまいました。
また一人、俳句の世界に大切な人を失いました。
先生のご冥福をお祈りいたします。