2012年1月13日

講座始め

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今日は早稲田大学オープンカレッジの講座始めでした。

取りあげたテキストは飯島晴子の『儚々』。

蛇笏賞を受賞した、生前最後の句集です。

 

初夢のなかをどんなに走つたやら

負ぶはれてみてなかなかの秋の風

白髪の乾く早さよ小鳥来る

さつきから夕立の端にゐるらしき

 

75歳でこの句集を出したのち、79歳で自ら命を絶った晴子。

晴子にとっての「老い」とはいかなるものであったのか。

句を通して抱いていた私の思いをみなさんに問いかけながら

句を読み解いていったのですが、晴子のどこかはぐらかすような

老いの受け止め方に「どこか素直じゃなくてもどかしい感じ」

「自己愛が強いように思う」というような意見が出てきたことが

今日はとても面白かったです。

短い時間でさらっと取りあげただけなのに、意外に本質に近い

ところまで感じとれているような気がしました。

講座で得たもろもろの宿題は、持ち帰って次につなげたいと思います。

 

 


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