2011年2月 7日

 

薄氷の吹かれて端の重なれる      深見けん二

 

(うすらいの ふかれてはしの かさなれる)

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うっすらと張った湖面の氷。

春先の陽気でところどころ解けて浮いている薄氷が

風に吹きよせられてその端と端が重なった。

 

写生の極致であり、そして写生を超えた句だと思う。

実際に見ていてもこの景を見逃さずに詠むことは難しいし、

それを言葉で切り取ることはもっと難しい。

「重なれる」の一語に脱帽。

こんな句を詠んでみたいものだ。

 

 

 


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