2014年3月18日

俳句ワークショップ

いぬふぐり.jpg

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

犬ふぐりが咲きました。この愛らしさが好きです。

今日は春一番。解き放たれた春が賑やかですね。

 

昨日は国語科の先生たちを対象にした俳句のワークショップのために

新宿区にある海城学園へ行ってきました。

「春風」の席題で実際に句を詠んでもらい、それらの句をもとにして

季語の使い方や俳句表現について一緒に学びました。

短い時間でしたけれど、俳句表現の面白さ、難しさ、奥深さなど

先生たちにとっての「新しい何か」を少しでも提供することができていたら

いいなあと思います。生徒たちと俳句を楽しむ時間を持ったことのある先生も

いらしたので、この時間を次につながるものとして生徒たちに活かしてもらえたら

嬉しいです。

 

夜は港区三田にある在日イタリア商工会議所へ中村浩子さんのお話を聞きに。

最近『イタリア郷土料理美味紀行』という素敵な本を小学館から出された方で、

俳句のお友達であり、また私のイタリア旅のよきアドバイザーでもあります。

「イタリア食文化の魅力」というテーマで浩子さんと、もう一方、日本でのイタリア料理

普及に尽力をされている株式会社文流取締役会長の西村暢夫さんのお二人が講師

としてお話されました。

浩子さんはトリノで取材したカメラマンの活動を中心に、イタリアの受刑者を支援する

食の取り組みについて話されました。日本ではなかなか難しい感覚ですが、イタリアでは

受刑者は社会的弱者とみなされているそうです。その弱者と社会をつなげるために

食を介してさまざまな支援プロジェクトをする。最新のイベントは星つきシェフと受刑者たち

が作った料理を刑務所内で一般客が食べるというもので、なんと前売りチケットが

100ユーロ(約14,000円)!!。うーん、行く人いるのかしら。利益は次のプロジェクトに

回すのだそうですが、ちょっとお高いかな。

もちろん、非営利の社会共同組合の取り組みもあって、こちらは日本の受刑者たちが

作った石鹸などが安く売られているのに似ています。あきらかに違ってさすがイタリア

だと思ったのはそのパッケージのデザイン性の高さ。とてもお洒落で刑務所で作られて

いるお菓子やワインだとは思えないほどでした。日本は目立たないように、地味に

なるべく色気をださないように、というのが恐らく受刑者の制作したものとして社会の人に

受け入れられるだろうという方向性ですが、イタリアではむしろその逆。というかそういう

考え自体が恐らくないからなのだろうなあ、と思いました。「バンダ・ビスコッティ」という

受刑者たちが焼いているビスコッティが紹介されていましたが、とってもお洒落で美味しそう

で、思わず買いたい、と思ってしまいましたよ。(どこで買えるのか聞きそびれましたけれど)

日本で同じシステム、プロジェクトが機能するかどうかは別として、イタリアとイタリア料理の

持つ明るさ(向日性)がこうした取り組みを可能にしているのかな、という印象も受けました。

浩子さんが定義づけた「ソーシャル・フード」という弱者と社会をつなげる取り組みが

刑務所に限らず、あらゆるところで機能していくことを期待して、食を楽しみたいですね。

 

 

 

 

 


Yuki Higano's Official Web Site / Copyright © Yuki Higano / All rights reserved.