黙祷
今日、3月11日で大震災から二年が経つ。
窓から外を眺めると、空は雲ひとつなく明るくて、
草木を揺らす風がきらきらと光を返していく。
あの日も確かこんな陽気だった。
今、の時間の先は分からない。本当に、分からないんだなと思う。
テレビから流れてくる映像や言葉を、胸を詰まらせながら見ている。
大切な人を亡くした悲しみは癒えるにはほど遠い。
今日という日を思うことで、その悲しみや後悔はもっと強くなって
いるのではないだろうか。
時間は悲しみを癒してくれるというし、その通りだと思うけれど、
時間とともに薄れゆく何かを忘れまいとする心が、自分を苦しめ続けてしまうこともある。
それでもいつかは春風に心が軽くなる時がきっと来る。それを拒まずに受け止めて欲しい。
大きな悲しみに出遭った時、私もそうありたいと思う。