2010年10月24日

 

花薄風のもつれは風が解く   福田蓼汀

 

(はなすすき かぜのもつれは かぜがとく)

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花薄は穂が出て花の開いた薄。

穂のところが少しふわふわとして、日のひかりを明るく透す。

風に吹かれてもつれた薄を、つぎの風がやさしくほぐす。

「風」のリフレインが心地よく、表現の巧さには脱帽するが、

人の手の及ばぬ自然の摂理をも感じさせてその懐は深い。

― 風のもつれは風が解く ―

読むたびに、薄を渡るさわさわとした風の音が聞こえる。

 

 


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