朴の葉の落ちをり朴の木はいづこ 星野立子
(ほおのきのおちおり ほおのきはいずこ)
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柿落葉にしても銀杏落葉にしても、たいていその木の元にたまっている
けれど、朴落葉は葉が大きいせいか、意外に遠くまで飛ばされて
きていることがある。
先日訪れた平林寺でも、まったくこの句とまったく同じ思いをした。
しかも、朴落葉は他の落葉と比べてびっくりするくらい大きい。
だから特別に木を探したくなるのだ。
でも周りを見上げてみても、それらしき葉をつけた木々は見当たらない。
まさに「朴の木はいづこ」。
立子の句は詠めそうでいて、意外に詠めない。
そのあたり、まさしく虚子のDNAだな、と思う。