初桜
昨日、句会へ行く道にある公園で咲き初めた桜に会いました。
そーっと、という感じでどことなく恥じらっているような花でした。今年は花とどんな交感ができるかしら。
人はみななにかにはげみ初桜 深見けん二
何か。そう、人はみな何かに励んで生きているのですね。たとえそれがささやかなことだとしても。
ここ最近の私といえば、もっぱら療養に励んでおりました。もちろん、すっかり休んでしまうことは無理なので、
日々のお仕事をこなしながらの療養でしたが、どうしてーというくらい体が思うようにならなくて、肉体的にも
精神的にも大変。半年の間に4回もヘルペス(しかもかなり重い)を繰り返すなんて、ちょっと尋常じゃありませんよ。
体に負担がかかることはなるべく避けて、大げさでなく、気持ちだけでも前向きに生きよう!と日々を過ごしておりま
したが、その甲斐あってか、ようやく最近になって不調の暗闇から抜けられそうな光が差してきてくれました♪
うるうる。まだまだ過信は禁物ですけれど、季節と相まって涙が出るほどうれしい今です。
最悪な状態の中、迷惑をおかけしつつ書かせていただいたり、参加させていただいたものが出ました。
一つは遠藤若狭男先生の最新句集『旅鞄』の一句鑑賞。KADOKAWAの月刊「俳句」に掲載されています。
何か機会があったら書きたいなと思っていた先生の印象を含めて鑑賞しました。
先生はいくつになってもロマンチストの文学青年。でも、生きていれば人生いろいろなことが起こる。
病に向き合うときでも、その底流は決して失わないところが私は好きです。
もう一つは「結社の未来」をテーマにした若手俳人の座談会記事。文学の森の月刊「俳句界」に掲載されています。
「古志」主宰の大谷弘至さん、「河」副主宰の鎌田俊さん、「鷹」編集長の高柳克弘さん、そして「海編集長」のわたくし。
全員30代の若手ですが、担っているものは若手という甘えは許されないところにいる方たち。(私は心もとないけれど。。。)
昔からそれぞれよく知っているので、それぞれに成長してしまって、当時のあの何も背負うものがなかった自由な時代は
もう戻ってこないんだなあ、などと懐かしんでしまいましたが、こういう場で個々の立場で話しをすることは初めてでしたので、
とてもよい機会を与えてもらったように思います。
心残りはアレルギーでむくんでいる真っ最中だったので写真がいけてないことかな(^^)
それから、「第四回田中裕明賞」特集号がふらんす堂さんから届きました。
津川絵理子さんの『はじまりの樹』が受賞した回です。選考経過や授賞記念句会、授賞式の模様などが掲載されています。
私は授賞式にお祝いに行かせていただいたので、そのお祝いコメントと写真が掲載されています。
ふう、ちょっと長くなりました。合わせてどこかでお読みいただけると嬉しいです。