返り花きらりと人を引きとどめ 皆吉爽雨
(かえりばな きらりとひとを ひきとどめ)
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返り花とは冬のあたたかな日に、草木が時ならぬ花を咲かせること。
帰り花とも書き、時ならぬということで狂い花とも言う。
ほつほつと一輪、二輪と咲いている姿は可憐で、
違う季節にふと咲いてしまったその儚さは、旬の姿とは違う感動がある。
「きらり」は返り花の放った光。
咲いていることを気付いてほしいと放ったいのちの光が
人をひきとどめている。