2010年10月 7日
秋の水ひかりの底を流れをり 井越芳子
(あきのみず ひかりのそこを ながれおり)
秋になると、大気だけでなく次第に水も澄んでゆく。
川や池や湖。 泳ぐ魚影まではっきりと見える。
実景としてはこの秋の水は川だと思う。
清らかで滑らかな秋の川。澄んだ水が川底まで光を通している。
秋はひかり。
実景から目を離せば、秋そのものの底を流れてゆく水。
そんな静かな光の流れを感じる。
季のうた | 一番上へ