2010年10月 4日
見えさうな金木犀の香なりけり 津川絵理子
(みえそうな きんもくせいの かなりけり)
この数日でどこからともなく微かに金木犀の香を感じるようになった。
花は見えなくても金木犀が近くにあることをその香が教えてくれる。
視覚よりも嗅覚で咲いていることに気づく花がある。
春は沈丁花、夏は梔子の花。
秋は金木犀だ。
香りを辿って花にいきあたるのはとても楽しい。
もうまもなく、その香は「見えさうな」ほどになる。
季のうた | 一番上へ