歯を磨く東京の朝体育の日 竹岡佐緒理
(はをみがく とうきょうのあさ たいいくのひ)
今日は国民の祝日、体育の日。
東京オリンピックの開会式の日を記念して作られた祝日で
2000年から10月の第二月曜日となった。
連休を作るための改定だが、体育の日は10月10日と覚えているので、
一日ずれると、こころなしか変な感じがする。
この句は「東京の朝」がとてもいい。
つまり、日頃の生活圏は東京ではないということだ。
東京に住んでいたら当たり前で、こんな風には詠まない。
久し振りに上京して迎えた朝。
歯を磨くという日常の事柄から、日常とは違う一日のはじまりを巧みに
描いている。体育の日という健康的な響きもまた理屈なくいい。
作者は早大俳研の後輩。俳句甲子園で活躍して、在学中は俳研の幹事長も務めていた。
今は帰郷して仕事に就いているという。昨日のため(?)に久々に上京してきてくれた。