2012年5月13日

 

母の日の義母にかなしきことを告ぐ   林 誠司

 

今日は母の日。

句会の帰りに寄った花舗で、めずらしい紫陽花を見つけたので

一鉢買って帰って、母に贈った。

おたふくあじさい、という花弁がぷっくりとした愛らしい紫陽花。

これからもっと色が深く出てきますよ、とお店の人が言う。

今を盛りに咲いている紫陽花よりも、これからを楽しめるものが

いいなと思って、とりわけ蕾の多いものを選んだ。

紫陽花とのこれからの日々を母に楽しんでもらえたら、嬉しい。

 

鉢を提げたまま歩く家までの道すがら、ふとこの句を思い出した。

こういうこともあるのだなあ、と。

「義母」という言葉にこの句の背景は察することができるけれど、

「義母」であっても「母」であっても、その心は変わらないだろう。

母の日に告げるかなしいことは、他のどんな日であるよりも、なんだか切ない。

それはきっと、母親という存在そのものの切なさなのだと思う。

 

 

 


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