2011年1月 8日

 

松過ぎの一日二日水の如       川崎展宏

 

(まつすぎの いちにちふつか みずのごと)

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松過ぎは、松納め、飾り納めをして門松や注連飾りを取ってから

しばらくの間の日数のこと。

松の内ではないとはいえど、まだどこかしらその名残を宿しつつと

いった趣をこの松過ぎという時間には感じる。

でも松の内の一日、一日とそれを過ぎてからの日数では

一日の重さが違うのだ。正月から三日間は三が日と言って新年の来客や

行事があったり、四日からは仕事始めで年始のご挨拶があったりとだいたい

7日頃までは日にちに合わせての動きがある。

一日、一日がどこか立っているように感じられるが、松過ぎともなると

そのあたりが次第に緩んでくるのだろう。

一日、二日が水の如くに過ぎてゆくというのは、なるほど巧いことを言うものだ。

気付いたら一日二日経ってしまっていたという松過ぎへの感慨がさらりと過ぎ行く

水の早さに託されてうまく出ているように思う。

松過ぎという言葉の持つ静けさが「水」と響き合って、音無く過ぎ行く時の流れをも

感じさせてくれるようだ。

 

 

 

 


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