2011年1月 3日

 

いづくともなき合掌や初御空     中村汀女

 

(いづくともなきがっしょうや はつみそら)

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初御空とは、元日の大空。ほかに初空とも言う。

「はつみそら」という言葉はなんて美しいのだろうと思う。

空を讃える「み」という音の響きがとても好きだが、それは「美」

という音にも通じていて、華やいだ美しさを感じさせてくれる。

新しい年の始まりの空と思うと、その空の青も、そしてその空を

見上げる人の心も常とは違って見えてくる。

とりわけ雲一つない好天の初御空に恵まれると、

それだけであたりにまで淑気が満ちてくる心地だ。

掲句の初御空もこの上なく清らかな青空だったのだろう。

年の始まりの空の清らかさにありがたさが溢れてきて

思わず合掌したのである。

初詣の神社などへの合掌ではなく、空という大きなものへの合掌。

この「いづくともなき」がなんともいい。

頭上に広がる空を感じながら、ただ静かに目を閉じて手を合わせているのである。

 

 

 


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